「息もできない」   

      「愛を知らない男と、愛を夢見た女子高生。
      傷ついた二つの魂の邂逅」
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雨の花水(花の水曜日♪)、新宿武蔵野館で観てきた。
韓国映画「息もできない」

主人公ヨンフンは、借金の取り立て屋。
挨拶代わりのように他人を殴る粗暴極まりない男だ。
路上で男を殴り女を殴り、仕事で相手を殴り仲間を殴り、家で父親を殴る。
悪態と暴力でしか、他人と関われない男。
上映時間の半分は殴るシーンではないかと思うくらい。
観ている私だって、「息もできない」

ヨンフンは子供時代に、父親の暴力によって妹と母を亡くした。
15年間服役し出所した父親に対して、激しい怒りと憎しみを抑えきれない。
その苛立ちが彼を暴力へと駆り立てるのだろうか。

ヨンフンが偶然知り合った、女子高生のヨニ。
粗暴なヨンフンを恐れない勝気な彼女も、母親を理不尽に亡くし、心に傷を負っていた。
壊れてしまった父親と暴力的な弟。
崩壊した家庭で、貧しさとやるせなさの中に生きている。

ヨンフンとヨニ。お互い身の上を語るわけでもないのに、惹かれ合い、心が触れ合う。
けど、恋愛感情とは、ちょっと違う気がした。友情?似たもの同士愛?
それらがゴッチャになったような、切ないほど温かな結びつきだ。

絶望というより諦めにも似たヨニの表情をとらえて、映画は終わる。
暴力の連鎖を映し出す、悲しいラストだった。
愛を知らないで育った男の、ときおり垣間見せる不器用なやさしさに、クスッと笑って、ホロッと泣ける。


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新宿武蔵野館の帰りは、たいてい京○デパートの8階でランチ。
今日は、「冷やし山菜蕎麦」
菜の花も入っていた♪
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by masayama-chan | 2010-04-28 23:43 | 映画三昧 | Comments(2)

Commented by としちゃん at 2010-04-29 07:12 x
その男と女子学生の心の交流を描きたいために、前半は残虐な暴力シーンが続くのでしょうけれど、個人的には血が出たり、人が傷つくシーンはあまり見たくないのですよね。
今、雷蔵さんの映画をたくさん見ているけれど、中には槍で突いたりとかかなり残虐な殺しのシーンがあって、いくら時代劇だとはいえ、そんなに人を殺していいのかという疑問が湧いてきます。ビートたけしの映画にも暴力シーンがあるでしょ。
人間の本性を描きたいのだろうけれど、暴力でしか自分を表現できない人間はやはりまずいんじゃないでしょうかね。
もう冷やし蕎麦ですか。早いな~。
Commented by としちゃんへ(マサ) at 2010-04-29 20:46 x
この映画の暴力は、アクション映画とは違って、魂の悲痛な叫びのようで、すごく悲しいの。
暴力の連鎖、貧困の連鎖、不幸の連鎖。映画の中だけでなく、私たちの周辺でも似たようなことは起きているのかも、ですね。

私は、一年中冷やし蕎麦を注文しますよ~。温かいお蕎麦より、麺の量が多い気がするのよね。ここも、かなり量が多いです。もちろん、そんな理由だけで注文するわけじゃないんだけど。
映画を見た帰り、たまにはルミネでランチするのもいいかなぁ~って思うのだけど、あそこは若者が多くて、なんだか入りづらいの。

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