マイ・バック・ページ
2011年 06月 07日
当代の人気を二分するふたりが初共演した、
「マイ・バック・ページ」
今日、府中の映画館で観てきた。
人気者同士の共演とはいえ、朝9時半からの回だったので、さすがに空いてた。
10人ほどの観客は、ヒマ人同士か(笑)
時代背景は、1968年~1971年。
学生運動の嵐が吹き荒れた激動の時代だ。
新聞社の理想に燃える雑誌記者(沢田)に、妻夫木聡。
革命を目指す活動家(梅山こと片桐)に、松山ケンイチ。
二人の若者の運命的な出会いが、衝撃的な事件に繋がっていく~。
妻夫木クンは、活動家を追うジャーナリストにしては、さわやか過ぎかな。
むさ苦しくも汗臭くもないし(たぶん)、白い半そでシャツを着ていると、高校生みたい。
一方の松山ケンイチは恐い。
凄みのある不気味な目つきは、狂気を孕んでいる。
革命を叫びながらも明確なビジョンを持たず、自衛官殺しを空疎な理論で正当化し、最後は自己防衛に終始する卑怯な男・梅山には吐き気がした。
そんな梅山に惹かれ、「彼は政治犯だ」と、かばう沢田は青い。
「沢田、おまえは甘いんだよ」という上司の言葉を、私もそのまま彼に投げつけよう。
やりきれない虚しさとほろ苦さが、見終わったあとも心に深く残る映画だ。
時代背景となった1968年~1971年を映し出す画面のすべてが懐かしかった。
梅山がギターで爪弾く「雨を見たかい」も、とても懐かしい曲だ。
当時、青春真っ只中にいた私には、ほろ苦い感傷なくして、この映画を見ることはできない。
PS)ちょっとしか出てこないけど、三浦友和が、さすがの貫禄だった。
新聞社の社会部部長役で、実にエラソーだ。
でも、一番よかったのは、沢田の先輩にあたる記者を演じた俳優。
名前は知らないけど、「こういう記者、いたんだろうなぁ~」という現実味と、味わいがあった。
by masayama-chan | 2011-06-07 18:10 | 映画三昧 | Comments(2)
「右手に朝日ジャーナル、左手に平凡パンチ」と言われたころですよね。
そうか、妻夫木くんは高校生みたいなのね。「悪人」のときもちょっと違うなーと思ったんだけど、ああいう人は年をとるのが難しいかも。
松山ケンイチは好きなんですけれど、なんで小雪と結婚してしまったんだろう?
それと、妻夫木くんが高校生みたいというのは、私の独断と偏見です(汗)
でも、東大出の記者っていうのはどうなの?
そうそう、赤いAジャーナルとか言いませんでしたっけ?
妻夫木くんは、最初一般週刊誌の編集部にいて、そのあとAジャーナルの編集部に移るのだけど、新聞社ではしょせん新聞にはかなわないのよね。
新聞の社会部部長の三浦友和に、「そんなに新聞が偉いのか!」と突っかかって、「そうだ!偉いんだよ!!」と怒鳴られた。
楽しい映画ではなかったけど、新聞社の権力構造がわかって、勉強にはなりました(笑)