「オレンジと太陽」   

「ある日、男の人が来てこう言った。
君のママは死んだんだ。
だから海の向こうの美しい国へ行くんだよ。
そこでは毎日、太陽が輝き、
そして毎朝、オレンジをもいで食べるんだ」

岩波ホールで上映中のイギリス映画「オレンジと太陽」を観てきた。

イギリスが19世紀から1970年代まで行っていた「児童移民」
知ってました?
私は、この映画で初めて知って、衝撃を受けた。
施設に預けられた子供たちを、福祉の名を借りて強制的にオーストラリアに送っていた。
その数、なんと13万人。
子供たちを待っていたのは、オレンジと太陽ではなく、過酷な労働と虐待だった。

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偶然からその事実を知ったソーシャルワーカーのマーガレットは、真実の解明に乗り出す。
現在も活動を続けているという実在の女性が主人公だ。

歴史の暗部ともいうべき真実を明らかにしていく過程では、様々な困難や圧力があった。
家族を犠牲にし、イギリスとオーストラリアを行き来する日々は、彼女を疲弊させる。
彼ら(移民児童だった人々)の深い心の傷をひとりで背負い過ぎて、PTSDにもなる。
マーガレットは、決して強い女性ではない。
闘う女なのではなく、「自分が誰なのか知りたい」「母親に会いたい」という人々の思いを叶えてあげたいだけなのだ。
そんな彼女を支え続ける夫も、また立派だ。

と言いつつ、途中何度もウトウトした(苦笑)
映画館で睡眠をとることはめったにないのだけど、どうしたことでしょうね(汗)



      地下鉄の改札を出て岩波ホールに通じる階段。
      この階段を上るとき、ちょっとワクワクする。

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by masayama-chan | 2012-04-27 10:43 | 映画三昧 | Comments(3)

Commented by としちゃん at 2012-04-27 13:02 x
イギリスからオーストラリアへ子供の移民があったなんて、全然しりませんでしたよ。それも1970年頃まであったなんて、ついこの前の話ですね。オーストラリアは移民の国として有名だけれど、そんなふうに子供たちが奴隷のようになって働かされていたとはね・・・。

それにしてもマサさんらしい映画の選択ですね。
私も本を選ぶときはかなりマニアックなのですが(自分の中では筋が通っていると思っていますが)、マサさんの映画も映画を選ぶときには、独特の基準があるのでしょうね。
Commented by としちゃんへ(マサ) at 2012-04-27 18:16 x
ホントに、私たちが大人になったあとも、そうした子供たちがいたってことよね。最近になって、イギリスとオーストラリアの首相が正式に謝罪したということだけど、今の首相に謝られてもね。
虐待の中には、聖職者による性的虐待もあったようです。心に受けた傷は、大人になっても癒されることはないのよね。

あまり意識したことはないけど、独自の基準で選んでいるのかな。
ハリウッドの大作には惹かれないし、アクションやSFはダメだし、ファンタジーな作品も好きじゃないし。
心に染みる静かな映画がいいですね。やっぱり、マニアック?
Commented at 2012-07-26 21:48 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。

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