高橋玄洋さん
2012年 06月 08日
今回の講師は、高橋玄洋さん。かつて、お名前はよく拝見したような。
「繭子ひとり」「判決」「野々村病院物語」など、数多くの作品を手がけられた脚本家だ。
最盛期には年間100本のドラマ脚本を書いたというから、すごいではないか。
昭和4年生まれの氏は、品のいい老紳士といった雰囲気。
穏やかな外見からは想像できないが、原爆ドラマに娯楽性を求められテレビから離脱したエピソードを持つ。その後、ペンを折った。
気骨のある熱いお人柄なのだろう。
テーマは、「虚実 紙一重の間」
心にすっと染みる、いいお話だった。
といいつつ、ゆっくりした静かな語り口に、ほぼ爆睡(汗)
ひとつ、心に残ったお話は、
「今 今の今 そして今」
過去はどうすることも出来ないし、未来は明日死ぬかもしれず予測不可能。
何かを考えたり、感じたり、何かできるのは今しかない。大事なのは、今の今だけだ。
そんなお話だったと思う。
夜、この話を得意気に娘にしたら、
「そうかなぁ~。「今だけ」って、点で捉えるのはどうなの」
「過去の経験の積み重ねが今の自分を作っているわけでしょ。今の自分の思考や感覚は過去から繋がっているもの。
それに、未来を展望できなくて、今を充実して生きることはできない。人生は、点じゃなく、線なの!」
言われてみれば、そんな気もするが?
それではと、テレビ離脱宣言をしてペンを折った氏の姿勢を、「かっこいいよね」と話すと、
「私は違うと思う」と、これまたバッサリ。
「自分の意に反した仕事は口惜しいし、確かにその時点では敗北だと思うよ。でも、その敗北の中から新しいものが生まれるんだよ。ほとんどの人は、そうやって頑張ってるんだよ。仕事って、そんなもんじゃないの」
まぁ、言われてみれば、そんな気もする(笑)
玄洋先生、すみません。
先生のお話を、うまく伝えられなかったみたいです。
たまには娘を納得させる話をしようとしたのに、今日も撃沈だぁ~。
by masayama-chan | 2012-06-08 22:27 | Comments(4)
脚本家の講演もよかったでしょうけれど、
お母さんの話に対してこんなふうにしっかりと対応できる娘さんの成長が嬉しいじゃないですか。
「何事も鵜呑みにしないで疑問を持つ」そんな人間に
日本人はならなくちゃ、ですね。
ご自分の意見をきちんと表現して相手に伝えられる
すごいわ~。さすが、マサさんのお嬢さん。
そうですね。疑問というか、問題意識を持つというのは、若い人にとって(若くない人も)大切なことかもしれませんね。仕事にもいえると思う。
私はどちらかというと、「長いものには巻かれろ」だったけど(苦笑)