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「犬に名前をつける日」   

日曜日、シネスイッチ銀座で「犬に名前をつける日」を観た。

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犬に名前をつけることは、どんな意味を持つのだろう。
動物愛護センターに保護された犬には名前がない。
引き取り手がいなければ、彼らには殺処分という過酷な運命が待っている。
一方、新たな飼い主が見つかれば名前がつけられる。保護犬にとって名前がつけられるということは、自らの命をギリギリのところで繋いだということなのだ。

主人公はテレビディレクターの久野かなみ(小林聡美)。
愛犬を病気で亡くして傷心のかなみは、大先輩の女性映画監督に勧められ、犬の命をテーマにした映画を撮り始める。

女優が出演しているが、ドキュメンタリードラマだ。
監督・脚本の山田あかねさんが、4年間に亘って取材した200時間を超える映像がベースになっている。

出てくるのは、動物保護活動に携わる実在の人たち(わざとらしく登場する上川隆也を除いて)
動物愛護センターから犬や猫を救い出して新たな飼い主を探そうと奔走する人々、東日本大震災で置き去りにされた動物を保護する人たち。
ひとつでも多くの命を救おうと奮闘する方々の姿には頭が下がる。
活動の中には「ん?」と思う場面もないではないが、傍観者の自分に何が言えるだろう。

保護された犬猫の殺処分数は年々減ってはきているが、それでもまだ少なくない数字だ。
自分に何ができるだろうと思わずにはいられない。
この映画を観た人たちは、きっと皆そう思うことだろう。

一緒に観た次女は、仕事柄思うことがたくさんあっただろうが、多くは語らなかった。


初めて行ったシネスイッチ銀座は、和光のすぐそば。

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雨が上がった帰り道、華やかな銀座の通りを、娘と私はそれぞれの思いを抱えながら言葉少なに歩いた。

by masayama-chan | 2015-11-17 21:27 | Comments(2)

Commented by チヒロ at 2015-11-18 12:09 x
マサさんにとっては、意味の深い映画だったことでしょうね。
映画のパンフに載せても遜色のないマサさんの文章に、内容がよく分かりました。
お嬢さんと映画鑑賞というのも羨ましい~。
シネスイッチは私も大好きな映画館ですが、良い時間を過ごされたのですね。
Commented by masayama-chan at 2015-11-18 17:11
チヒロさんへ(マサ)

シネスイッチ銀座で映画を観るのは初めて!
銀座へ出かけるのも久々で、ちょっと緊張しました。
和光のすぐそばなんですね。帰りに和光(スィーツのお店の方)でお茶しようかと思ったけど、並んでいたのでやめました。

考えさせられずにはいられない映画でしたね。
愛犬を思い出して泣けたりもしました。
娘と一緒に映画を観ることはたまにあるけど、感想は違っていたりします。おたがい譲りません(笑)

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