沈まぬ太陽   

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観てきました!
映像化不可能といわれた、山崎豊子の小説を映画化した超大作、「沈まぬ太陽」

史上最大のジャンボ機墜落事故(御巣鷹山)を核に、1960年代から80年代までの激動の時代を生き抜いた、信念の男の壮大なドラマだ。

上映時間は3時間22分と、近年稀にみる長さ。

でも、「眠ってしまうかも」の心配は、杞憂だった。主人公を巡る奇々怪々?の人間模様は、飽きさせません!
トイレの心配も、ご無用。休憩時間(トイレタイム)が設けられています。

主人公の恩地元には、渡辺謙。日本を代表する航空会社、国民航空(NAL)の社員だ。
労働組合の委員長として会社側と過激な闘争を繰り広げ、要求を貫徹する。
結果、持っていたのは、報復の左遷人事。カラチ、テヘラン、ナイロビと、10年に及ぶ僻地の海外勤務。
理不尽な処遇にも不屈の精神で耐える男を、渡辺謙が熱く演じている。
「絶対に演じたい」と、自ら作者にアプローチしてまで望んだ役だ。

そして、帰国後に起きた史上最悪の航空機事故。
遺族係りに命じられた恩地は、悲嘆にくれる遺族に誠心誠意で対応する。
遺族による遺体確認の場面は、涙なくしては見られない。

一方、恩地と対照的なのは、三浦友和扮する行天四郎。
労働組合副委員長として恩地とともに闘ったにもかかわらず、出世と引き換えに組合を分裂させ弱体化をたくらむ。
己の出世のためなら、どんなに汚い手段もいとわない上昇志向の極めて強い男だ。

印象的なセリフがある。
行天が恩地に、日本勤務に戻りたければ謝罪しろと言う。
「形だけでいいんだ。頭を下げたフリをすればいいんだよ」
恩地が信念を曲げるわけがない。二人の男の、対象な生き様が浮き彫りになる場面だ。

企業のどんな不条理にも強固な意志で矜持を貫き通した恩地の生き様は、文句なしに感動的だ。
でも、私は上昇志向の強い行天のような男も、実は嫌いじゃない。愛人スッチー松雪泰子の気持ちも、少しはわかる。

フィクションとうたっていても、NALでしょ。御巣鷹山でしょ。連想しないわけないじゃない。
J○Lの経営再建が大きなニュースとなっている今、なんともタイムリーな映画だ。

西村雅彦の取締役はどうかと思うし(軽すぎ!)、加藤剛(首相役)のやつれ方も気になるし、会長役の石坂浩二は顔が丸くなった気がするし……。
言いたいことがまだ沢山あるけど、長くなるので、ハイ、この辺で。
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by masayama-chan | 2009-10-29 21:59 | 映画三昧 | Comments(6)

Commented by としちゃん at 2009-10-30 06:36 x
さすがマサさん、早いわね!
実はおとといかな、うちのだんながパ○コのシネマに朝一番に行ったのに、おばはんばかりで満員で入れなかったと、ぼやいていました。やはり観客は中高年が多いのかな?
私は原作を読んだ時、最初にアフリカのシーンがでてきたので、それがすごく感動的でしたが、映画では最初のシーンは御巣鷹山だとか? 
Commented by ひょっこり at 2009-10-30 21:04 x
 あら~マサさん、お邪魔して思わず声が出てしまいました。ビックリ! 私たち、同じ日に同じ映画観ていたみたいよ。
 私のブログも同じタイトル、同じ写真ですぅ(^-^) 気が合っちゃいましたね。これから映画、大作が続きそうですよ。楽しみだね♪
Commented by さと at 2009-10-30 21:19 x
日本映画頑張ってますね!
私もこれは見に行きたいなぁと思ってました。3時間以上あるなんてゆっくりした日じゃ無理ですね。
秋は行事が多いので日を選んでいこう~
情報ありがとう。
Commented by としちゃんへ(マサ) at 2009-10-30 22:47 x
調布パ○コでもやっているのを知っていたけど、私は府中のTOHOシネマズで観たの。かなり混んでいたけど、平日だし座れないほどではなかったわ。そういわれれば、観客の年齢はかなり高めでしたね。男性客もけっこう多かったかな。
映画は航空機墜落事故を核に、時代を行ったりきたりしています。よくある手法ですよね。
ラストのアフリカのシーンは、とてもキレイでした。
Commented by ひょっこりさんへ(マサ) at 2009-10-30 22:54 x
あら~ひょっこりさん、先ほどひょっこりさんのブログにお邪魔して、ビックリ!おんなじだぁ~~。ピッタシカンカン(笑)
ホント、ホント、見たい映画がめじろおし。原作読んですご~く感動した「風が強く吹いている」 は、絶対見るぞ。 小日向サンの「サイドウェイズ」も面白そう。 私の映画の師匠が推す「母なる証明」も見てみたい。うちら、ホントに忙しいよね~。
Commented by さとさんへ(マサ) at 2009-10-30 23:01 x
さとさん、これはお奨めですよ。3時間22分は、さすがに長いかなぁ~と思ったけど、画面に引き込まれて時間の経つのを忘れました。通常の映画の2本分の長さだから、考えようによってはお得ですよね。
主役級の女優が出演しているけど、こういう社会派の骨太のドラマは、重要な出番は少ないのよね。企業はやっぱり男性社会だと、ちょっぴり思ったわ。

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