「とんび」と「くまちゃん」
2010年 04月 01日
「とんび」と「くまちゃん」
動物園の話じゃありませんよ。
先日図書館で借りてきた本のタイトル。
今同時進行で読んでいる。
どちらを手にとるかは、そのときの気分次第。
「とんび」は重松清著。
「この子は鷹だ。とんびが鷹を生んだのだ――。
いつか息子は、自分の背中を乗り越えるだろう。
額に汗して生きる父の、長い人生の旅路。
魂が涙する、父親物語の最高傑作」(帯より)
帯を読んだだけで、話の内容がだいたい判るでしょ?言うまでなく、父子の愛と絆の物語だ。
重松清の作品はだいたい読んでいて、とても好きな作家の一人だけど、この本を読んで思ったのは、
「ちょっと飽きた」
もちろん、とても素敵なお話です。
父子の愛情が、周りの人々のやさしさが、温かくて切なくて、ホロッとさせられる。
でも、「感動させてあげましょう」という作為が見え隠れして、「もう、いいよ~」と思ってしまうのは、たぶん私だけでしょう(苦笑)
「くまちゃん」のほうは、角田光代サン。
「くまちゃん」は、主人公・苑子がお花見の席で出会った男。
くまのTシャツを着てたので、「くまちゃん」
第一話では苑子は「くまちゃん」にふられるが、第二話では「くまちゃん」がゆりえにふられる。
第三話では、ゆりえが……
というように、失恋の連鎖で構成された連作短篇集。
「みんながふられる小説」なのに、読んでいて悲しくも暗くもない。
本の中とはいえ、人がふられるのは、案外楽しいことかもしれないね(意地悪だよ)
角田さんの本で、私の好きなベストスリーは、
・対岸の彼女
・森に眠る魚
・八日目の蝉
その次の次の次あたりに、ランキングしようか。
ところで、昨日、銀行へ行った帰り、駅前のGホールの前を通りかかると、こんな看板が。
おぉ、子供たちの出身中学の吹奏楽部による演奏会ではないの♪
始まっていたけど、ちょっと中に入ってみた。
歌劇に、グレンミラー、ビートルズナンバー、アニメ・メドレー。
プロのようにはいかないけど、充分楽しめた。
なにより、子供たちが一生懸命演奏している姿がいい。
最後に、卒業した3年生が前に出て手を繋ぎ、「ベストフレンド」を歌った。
涙をぬぐう生徒もいて、私も泣きそうになった。
次女がこの中学を卒業して、8年になる。
by masayama-chan | 2010-04-01 21:04 | 本だな | Comments(6)
こんなことこっそりとしか書けないけど、もうちょっと厳選して数少なく書いたらよいのにと思うことも。
角田光代さんは、どちらかというとエッセイの方が好かも。
吹奏楽部の演奏聴きにいったんですね。私は今年は行かなかったけど、土曜日にあるときは、よく行っていました。もう誰も知っている人がいなくなってからも。娘が吹奏楽部だったので。最後は一昨年だったかな。行くと、いつも感動します。
なぜいつも見に行っていたかというと、娘が中3の時のの最後のコンサートに、私は行けなかったのよね。抜けられない用事があって。それが今でも心残りです。
ところで相変わらず読書家ですね。角田さんの「8日目の蝉」はNHKで壇れいさんが主演だったわね。
紅連さんと同じく角田さんのは私もやっぱりエッセイの方が好き。でも今度マサさんに騙されてみるね(笑)
私は今、亀山早苗さんの「妻と恋人」というのを呼んでいます。帯の文句がスゴイです。「大事なのは妻だけど愛しているのはキミだよ」もっと春らしい?の読もうか~。毒薬だよハハハ(汗)
私はたまたま通りかかって初めて聴いたのだけど、思っていたよりずっと上手で感激しました。平日だったから客席の埋まり具合は3分の2くらいだったかな。たくさんの人に聴いて欲しいと思った。
指導は私の知っているR先生じゃなくて、温和そうな男性教諭だった。校長も前年赴任したという女の方。知ってる先生は、もういないのかしらね。
なになに、「大事なのは妻だけど愛しているのはキミだよ」ですと。
聞き捨てならないセリフだわ。ぜひ読んでみたい。そういえば、亀山早苗さんって、婦人公論に連載してましたよね。さっそく図書館に予約しようっと。でも、毒薬、図書館に置いてある?
角田さんの本、「つまらない」という人もいるので、騙されなくて大丈夫(どういう意味よ)
どちらかというと、内向的な作品が多いよね。私は内向的な人間なんで惹かれるんだと思うの。
最後に、壇れい、キレイ過ぎ!
図書館へ行ったら一応検索してみるね。本の名前、「毒薬」と覚えちゃいそうだけど。
亀山さん、現在は婦人公論に「渇望」というルポを連載しているよね。こういうテーマが得意なのかな(どういうテーマよ)
ルポを読むと、「こんな人がホントにいるのかな」と思うけど、きっといるんだね。