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思秋期   

おととい、新宿武蔵野館で上映中の「思秋期」を観てきた。
哀しく、切なく、痛々しく、胸が締め付けられるような映画だった。

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5年前に妻を亡くしたジョセフは、失業中の男やもめ。
飲んだくれの荒くれ者だ。
怒りの感情をコントロールできず、酒を飲んでは大暴れを繰り返す日々。
ある日、チャリティ・ショップで働くハンナと知り合い、少しずつ心を通わせていく。
高級住宅地に住み、何不自由なく暮らしているかに見えたハンナも、心に闇を抱えていた。
夫からのDVだ。それは、言葉にはできないほど酷い。

映画が始まってすぐだった。
ジョセフは衝動的な怒りを抑えきれず、飼い犬に八つ当たりして(足蹴りにする)死なせてしまう。
犬は、孤独な彼に寄り添ってくれていた唯一の存在だったはずなのに(涙)

そして終盤、彼は再び犬を殺す。
隣家の猛犬だ。今度は幼い少年を守るために。

悲劇的な事件は幾つかあるが、再生を予感させるラストだ。
でも、人生の折り返し点を過ぎたジョセフとハンナに、明るい未来はあるのだろうか。

by masayama-chan | 2012-10-26 20:06 | Comments(2)

Commented at 2012-10-28 09:17 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 〇〇系さんへ(マサ) at 2012-10-28 21:26 x
「思秋期」は、年配の観客ばかりでは思いきや、以外と若い人もいたんです。そういえば、岩崎宏美の曲に「思秋期」って、ありましたよね。
前の人の頭が高くて字幕が読めなかったので席を移ったのですが、移った席でもやっぱり読みにくかった(苦笑)
もう一度、観たいくらい。

ユーロスペースで「白夜」を観たいなぁ~。周防監督の最新作も観てみたいですね。

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