思秋期
2012年 10月 26日
哀しく、切なく、痛々しく、胸が締め付けられるような映画だった。
5年前に妻を亡くしたジョセフは、失業中の男やもめ。
飲んだくれの荒くれ者だ。
怒りの感情をコントロールできず、酒を飲んでは大暴れを繰り返す日々。
ある日、チャリティ・ショップで働くハンナと知り合い、少しずつ心を通わせていく。
高級住宅地に住み、何不自由なく暮らしているかに見えたハンナも、心に闇を抱えていた。
夫からのDVだ。それは、言葉にはできないほど酷い。
映画が始まってすぐだった。
ジョセフは衝動的な怒りを抑えきれず、飼い犬に八つ当たりして(足蹴りにする)死なせてしまう。
犬は、孤独な彼に寄り添ってくれていた唯一の存在だったはずなのに(涙)
そして終盤、彼は再び犬を殺す。
隣家の猛犬だ。今度は幼い少年を守るために。
悲劇的な事件は幾つかあるが、再生を予感させるラストだ。
でも、人生の折り返し点を過ぎたジョセフとハンナに、明るい未来はあるのだろうか。
by masayama-chan | 2012-10-26 20:06 | Comments(2)