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「大統領の執事の涙」   

先週の水曜日、「大統領の執事の涙」を観た。
アイゼンハワーからレーガンまで、歴代の7人の大統領に仕えた黒人執事の話だ。
実話をベースにした映画は、キューバ危機、ケネディ暗殺、ベトナム戦争といったアメリカの現代史を背景に、ドラマチックに展開する。

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主人公セシル・ゲインズ(フォレスト・ウィテカー)は、南部の綿花畑で働く奴隷の息子に生まれた。
理不尽な人種差別の下、悲惨な運命を辿った両親。
セシルは綿花畑の屋敷を出て懸命に働き、ホテルのボーイから、スカウトされてホワイトハウスの執事になる。
一面では、奴隷の子のサクセスストーリーだ。

執事に求められるのは、透明な存在であること。
そのために大切なのは、「見ざる、聞かざる」
透明な存在であればあるほど、白人に気に入られる。
そんな父親に、長男のルイスは疑問を感じ反発する。
やがて、ルイスは人種差別撤廃を訴える公民権運動に身を投じ、父親と激しく対立することに。
ホワイトハウスや激動のアメリカをドラマチックに描きながらも、この映画の中心をなすのは、父と子の葛藤だ。普遍的な家族の物語である。

ホワイトハウスの住人の、小さな逸話が興味深い。
「おぼっちゃま」と噂されるケネディは、一日に103錠の薬を飲み、ジョンソンは使っていない部屋の電気を消して歩く。トイレのドアを開けっ放しにして、用を足しながら執事に用を言いつけるのは誰だっけ?
幼いキャロライン・ケネディーも登場して楽しめます。


感動的な物語だったけど、普通くらいの感動(笑)
私としては同じ監督(リー・ダニエルズ)作品の、「プレシャス」や「ペーパーボーイ 真夏の引力」の方が心に残る作品だ。

by masayama-chan | 2014-02-23 16:24 | Comments(0)

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