「困った綾とり~演劇療法~」
2014年 06月 18日
劇団セラ・ジャパンによる「困った綾とり~演劇療法~」
幕が開き、登場したのは白衣の医師数人。
客席に向かって歩いてくる。
いったい何が始まるのか。
殺風景な舞台の中央にはテーブルとイス、そして家族らしき4人。
父親らしい男は、白い割烹着を身につけ不慣れな手つきで編み物をしている。
赤い服を着た女は母親のようだが、父親を演じている。
反抗的な大学生の息子と、暗い表情の受験生の娘。
どうやら、ここは精神病院の一室のようだ。
精神に問題を抱えた父親に対し、演劇的な技法を用いて解決を目指す集団療法を試みているのである。
でも、解決に向かっているのだろうか。
彼らのマンション(「海の見える夢のニュータウン」)に舞台が移った直後は、解決に向かっているかにみえたが、やがて目指す理想の家族像は破たんする。
家族ばかりか、マンションの隣人もどこか怪しげだ。
ネコおばさんに若いカップル。
カップルの女は、大きなお腹を抱え幸せそうだが、お腹の中身は詰め物だ。
精神に問題を抱えているのは父親だけなのか。
私には難解な筋書きだったが(なのでうまく解説できません!)、笑える場面もけっこうあった。
ラストの操り人形(ふう)が印象的だ。
とにかく、凄くブラックなお芝居だった。
そして何を隠そう、今回の公演には我がサークル(朗読)の師が出演している。
主演の父親役だ。女装のシーンもあってドキドキした(笑)
繊細ながらも迫力ある演技に、ただただ圧倒されっぱなし。
実をいえば、前日の金曜日、大変ショックな出来事があり、この日は心身共に疲れ切っていた。
なので一番前の席でありながら、時々頭がガクッとしたのだった(汗)
場所は、中野テアトルBONBON。
こじんまりした会場だ。
by masayama-chan | 2014-06-18 17:14 | Comments(2)
何やら難解な物語のようですね。
こういう劇は演じている人も、見ている人も辛い気持ちにならないかしら。落ち込んでしまいそうだわ。
マサさんもショックな出来事があったそうですが、でも外出できるくらいなら良いのでは?いつものように復活できますように。
ストーリーもセリフも、かなり過激です。
でも、俳優はストレートなお芝居より演じていて面白いのではないかしら。
「演劇療法」と言うのは、実際にあるみたいですね。
このお芝居のように過激では、症状は逆に悪化してしまいそうですが。
ショックな出来事、思い出したくもないので、文字にはまだ出来そうにないわ。