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市民文化祭   

芸術の秋。我が街でも、市民文化祭開催中。

先日は、演劇を鑑賞した。

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「象の死」は、朗読の師であるI先生が演出した作品だ。
舞台は昭和18年の上野動物園。戦時中の猛獣殺処分は、よく知られた話だ。
クマやトラやライオンが毎日のように毒殺される中、ゾウは敏感な嗅覚で毒殺用の餌を食べようとしない。
そこでとられた処置が、絶食による餓死。
それでも、ゾウはなかなか死に至らない。
舞台では、非情な命令と動物への思いとの間で苦悩する獣医師の姿を描いている。

劇中でのゾウの名は、なんと「チェリー」
「チェリーちゃん」「チェリーちゃん」と、若い女性の見習い獣医師が繰り返す。
それだけでも涙が出るのに、餌が欲しくてフラフラの体で芸をしたというセリフには、嗚咽した。
切なく心に沁みるお芝居だった。
(ちなみに舞台上にゾウは出てきません)

主役の男性獣医師を演じた方は、うちの母と同じくらいの年齢だそうだ。
背筋が伸び、言葉もはっきりとしていて、とてもそんなお歳にはみえなかった。
それにしても、洪水のようなセリフをよく覚えられること。


素質がない上、ちっとも練習しないわが身を反省する機会でもあった。

by masayama-chan | 2014-10-31 12:49 | Comments(0)

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