人気ブログランキング | 話題のタグを見る

バードマン   

久々に映画を観に行った。
チェリーが遠いところに行ってしまってから、いや体調を崩した2月初めから、映画館へ足を運ぶ気分にはなれなかった。
3日前の日曜日で、チェリーが亡くなって一月過ぎた。悲しみは薄れるというより、どんどん深化する。
「どうしていないの?」と問いかける日々だ。
それでも、時は春。外に出れば、気分は上向くかも。


観た映画は、「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」

バードマン_a0108328_2033980.jpg

かつて「バードマン」というスーパーヒーロー映画でスターとなったものの、今や落ち目の俳優リーガンが主人公。
家庭は崩壊し、名声も過去のものとなりつつ今、再起を懸けてブロードウェイの舞台に挑もうとする。
でも、脚本、演出、主演を兼ねた彼の前には、難題が山積み。
公演を目前にした俳優の交代、代役の俳優の狂気ともいえる才気、薬物中毒でリハビリ中の娘との関係。
さらに、リーガンの背後には「バードマン」が棲みつき、なにかと話しかける。
「こんな地味な芝居をやっていても、誰も振り向きゃしない。お前はバードマンだ」みたいな。

バードマン_a0108328_20342034.jpg

リーガンの精神はどんどん追い詰められていく。
見ている側も不安に揺れる。初日は無事迎えられるのか。

今年のアカデミー賞では9部門でノミネートされ、作品賞、監督賞など4部門を受賞した。
シリアスな映画なのか、コメディなのか。

リーガンを演じるマイケル・キートンは、かつて映画「バットマン」で主役を演じた俳優だという(実際の話)
俳優として、「バットマン」で終わりたくはないでしょう。
「バットマン」と「バードマン」
なんだか、わけわからなくなってきた(笑)

私は面白く観たけど、好みの分かれる映画だ。
少なくとも、スーパーヒーローものを期待して映画館へ行くと、ガーンとやられます。

by masayama-chan | 2015-04-22 20:40 | Comments(2)

Commented by としちゃん at 2015-04-22 22:04 x
マサさんにとってはチェリーちゃんの存在はとてつもなく大きかったのですね。
でも映画を見る気持ちが生まれてきてよかったかも。

サブタイトルの「無知がもたらす予期せぬ奇跡」とはどういう意味があるのでしょう?
なんだかちょっと難解な映画なのかしら?
Commented by masayama-chan at 2015-04-23 18:27
としちゃんへ(マサ)

今日も出かけましたが、暖かくいい日でしたね。
新緑が、気持ちを前向きにしてくれます。

「無知がもたらす予期せぬ奇跡」とは、初日翌日に新聞の見出しに書かれた評なのだけど、「舞台を何にも知らない俳優がとんでもない凄い芝居をやった。奇跡だ!」という絶賛の意味だと思うの。
なにしろリーガンがやろうとしている芝居は、「愛について語る時に我々の語ること」っていう、ややこしくシリアスなもの。
でも、スーパーヒーロー映画(特撮もの)の俳優だったリーガンは、演劇界では見下されていて、「彼に舞台が務まるものか」と思われているわけ。
じっさいプレビュー(試写会?)見た批評家には「リーガンはぜんぜんダメだけど、マイク(代役の俳優)は素晴らしい」とか書かれちゃうしね。
まぁリーガンは現実と妄想の間を漂っていって、どこまで現実なのかわからなくなります。ラストも。

<< ツツジとボタン(神代植物公園) タケノコ、おぉタケノコ >>