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自宅で看取るということ   

先日、お婿さんのおばあさまが亡くなられた。
Tラにとっては、ひいおばあさんに当る方だ。
92歳の大往生だった。

8月の初め、お婿さんのお母さまにお会いしたとき、「とても大変なの」と話されていた。
介護は昼も夜もなく、本当に大変だなと思いやった。

9月に入ると、水以外は口にしなくなったという。
相談を受けた娘が、勤務する病院の医師と看護師に訪問医療・訪問看護をお願いした。
そして3週間後、息を引き取られた。

葬儀の時、「Nちゃん(娘のこと)がいてくれたから、家で看取ることができた」とお母さまからとっても感謝された。
でも私は、ほんとによくやったのはお婿さんだと思う。
仕事も忙しい中、実家に泊まり込んで、おばあさまを介護し、母親を支えたのだ。
Tラも父親と一緒に泊まることがあった。
頻繁に水を欲しがるひいおばあさんのために、水や氷をせっせと運んだという。
まぁTラはたいして役には立たないが(というよりむしろ手がかかるが)、エネルギーに溢れ生命力の塊のような存在は、沈みがちな看護の場をきっと救ったことだろう。

8年前、同じように自宅で看取った父のことを思い出す。
父も食べなくなって3週間後に逝った。
3週間というのは、生に別れを告げ死へ向かうに必要な助走期間なのかもしれない。
それがどんなものかは今の私には想像もつかないが、住み慣れた家で家族に見守られながら逝った父やおばあさまは、幸せだったと思いたい。



Tラが敬老の日にプレゼントしてくれた花。

自宅で看取るということ_a0108328_202222.jpg

by masayama-chan | 2016-10-03 20:38 | Comments(2)

Commented by としちゃん at 2016-10-05 07:43 x
この度はご愁傷さまでございました。
お婿さんのおばあさま、92歳ということはうちの母と一緒です。ご自宅で最期を迎えられて、穏やかにお過ごしだったことでしょう。
マサさんのお父様のこと、もう8年前になるのですか。
やはりお嬢様の存在があってから実現できることですね。
Tラちゃんもきっと大きくなっても、ひいおばあちゃんのお手伝いをしたこと、覚えていることと思いますよ。
実はうちのお婿さんのお母さんは足が悪く、外出時は車椅子なのですが、上京された時は、うちの孫が押して出かけました。そういう姿を見ると、なんだか嬉しくなりますね。
Commented by masayama-chan at 2016-10-05 20:26
としちゃんへ(マサ)

おばあさんの車椅子をお孫さんが押す場面は、想像するだけでも微笑ましいですね。
お婿さんのお母さま、嬉しかったことでしょう。

ひいおばあさんは亡くなる間際Tラに、「ぼうや、助けて」と口にしたそうです。
「オレ、まだ子供だから助けられないし」と言っていました。
「あんちゃんが寝たきりになって、Tラちゃん助けてって言ったら助けてくれる?」と聞いたら、すごく考え込んでしまって返事はありませんでした。
火葬場では骨を拾ったそうです。悲しい経験もいっぱいして、子供は大きくなっていきますね。

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