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長谷川櫂氏   

先週の木曜日、市の文化会館で、俳人・長谷川櫂氏の講演を聞いた。

私は俳句には詳しくないが、お名前はよく知っている。

氏は読売新聞朝刊に「四季」という小さなコーナーを持っていて、そこに有名無名の短歌や俳句などを載せている。


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長谷川氏の解説は短いながらも分かりやすく面白く、どんな方なのかなぁ~と思っていた。

想像以上に、ステキな方でした!


講演のタイトルは、「新しい一茶」

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主題は、「日本の近代は明治ではなく江戸時代半ばにはじまる」

「そして一茶は最初の近代俳人だった」

明治における西洋化が近代化ではなく、江戸中期の大衆化が近代化、という解釈だ。

一茶について我々が抱くイメージは、「子供向けの俳句」「ひねくれもの」

だが、別の見方をすれば、「子供向け」は「日常的でわかりやすい」

「ひねくれもの」は、古典を題材とする芭蕉、蕪村に比べ「心理描写ができている」

「日常的」、「心理描写」、これこそが近代文学(=大衆化)であり、まさに一茶は近代俳人であったと。

「へぇ~」ですよね。


昼下がり、部屋は暖かく、自説を熱く語る氏を前に睡魔が私を度々襲う。

一番前の席だったというのに(汗)

でも、楽しく貴重な話が聞けて、大満足の講演会だった。


長谷川氏は、痩身でファッショナブルだった。

細身の黒いジャケットに、黒のセーター、膝が擦り切れた黒いパンツ。

昭和29年生まれだから60代だが、キビキビと精悍な感じで実に若々しかった。


by masayama-chan | 2018-02-05 14:39 | Comments(0)

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