「追憶」
2017年 05月 10日
昨日は府中の映画館で「追憶」を観た。
「追憶」といっても、バーバラ・ストライサンドとロバート・レッドフォードが共演したあの名作ではもちろんなく、降旗康男監督、岡田准一主演の最新作だ。
1992年、冬。舞台は富山。
親に見捨てられた3人の少年(四方篤、田所啓太、川端悟)は、喫茶店を営む涼子(安藤サクラ)のもとに身を寄せていた。
日蝕が観測された12月24日、事件が起きる。
動揺する少年たちに涼子は、「すべてを忘れなさい」と、強く諭す。
彼らは離れ離れとなり、事件の真相は封印された。
25年の時を経て、3人は思わぬ形で再会する。
ある殺人事件の刑事・容疑者・被害者として。
刑事・四方篤に岡田准一、容疑者・田所啓太に小栗旬、被害者・川端悟に柄本佑という配役だ。
どこか既視感のあるストーリーである。
終盤のあっけない事件解決にも、拍子抜けした。
それでも、胸にぐっとくるシーンはたくさんあった。
重い過去を背負った者が歩んできた人生は、それだけで健気だ。
名カメラマン・木村大作による映像も、詩情あふれる感動的な美しさだった。
岡田クンは熱演だけど、柄本佑の飄々とした演技に比べると、力が入りすぎて硬い感じがしないでもない。
柄本佑は、演技をしていないような演技が巧みだ。
小栗旬は、フツー(笑)。岡田クンと並ぶと身長差が気になったけど。
岡田クンの母親役にリリィ。
息子にお金の無心をする、酒浸りのしょうもない母親だ。
リリィはその昔「私は泣いています」と歌っていたけど、歳を重ねて味のある女優になった。
でも、惜しいことに昨年亡くなりましたね。
平日だけど、結構混んでいた。熟年層が多く、そのほとんどが女性。
鼻をすする音も聞こえた。
by masayama-chan | 2017-05-10 16:18 | 映画三昧 | Comments(0)