「きみの鳥はうたえる」   

先週の木曜日、新宿武蔵野館で「きみの鳥はうたえる」を観た。

原作は、バブル末期の1990年に41歳の若さで自死を遂げた佐藤泰志の同名小説。

佐藤泰志と言えば、4年前に観た「そこのみにて光輝く」が強烈に印象に残っている。


「函館の夏、まだ何ものでもない僕たち3人はいつも一緒だった」

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原作の舞台は1970年代の東京だが、映画では現在の函館に移されている。

書店員の僕(柄本佑)、同居人の静雄(染谷将太)、書店の同僚・佐知子(石橋静河)

この3人が織り成す青春映画だ。

3人は夜通し酒を飲み、クラブで踊り、ビリヤードに興じ、笑い合う。

だらだらと飲んで遊んで過ごす無為な日々。

2人に女1人、病妙なバランスを保つ彼らの関係は、楽しげながら、いつまで続くのだろうかと思わせる危うさもある。


3人の俳優の演技が、とても自然でよかった。

石橋静河は、朝ドラの「より子」役が棒読みと不評だが、ここでは伸び伸びと実に自然体。

柄本佑は軽薄で飄々とした佇まいながら、内に暴力性を秘めた男を、そのままに演じている。そのままというのは、うまく説明できないけど演技とは思えないほど「僕」にシンクロしているから。

染谷将太は、とにかくかわいい(笑)


ストーリーは起伏に乏しく、どこに着地するのだろうと思いつつ観ていたが、ラストは瑞々しい青春そのものだった。



新宿武蔵野館

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by masayama-chan | 2018-09-16 14:54 | 映画三昧 | Comments(2)

Commented by クレオの母 at 2018-09-18 19:37 x
佐藤泰志という作家を、もっと知りたくなるような作品ですね。
映画と同名のビートルズの曲を知り、佐藤泰志さんは、どんな気持ちで聴いていたのかしらと、思いを忍ばせました。
マサさんのブログと知り合えて、興味の拡がりを実感しています。
ありがとうございます。
Commented by masayama-chan at 2018-09-19 15:51
佐藤泰志という作家のこと、4年前に観た「そこのみにて光輝く」で初めて知りました。
芥川賞の候補に何度かなっているようで、若くして自死したのは残念です。
映画化した作品に惹きつけられるのは、同世代ということもあるかもしれないですね。

タイトルは、ビートルズの楽曲からとったのですね。
より子ではなく佐知子がカラオケで、「オリビアを聴きながら」を歌うシーンがありました。
わりと上手でしたよ♪

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