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最近読んだ本   

「月の満ち欠け」佐藤正午

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2017年上期の直木賞受賞作。

「月の満ち欠けのように生と死を繰り返す」話である。

瑠璃という女性が、死んでも何回も生まれ変わる。

母親が妊娠中に、胎内の子が自分は瑠璃だと名乗る声を聴く。

「どうかあたしをもう一度瑠璃として、あなたたちのいる世界に生まれ変わらせてほしい」

ミステリーのようでもあり、ファンタジーのようでもあり、不思議な小説……。

でも、最後の一行を読んだとき、「あ~、これは純愛小説だ」としみじみと思った。

美しく繊細で巧み、とても不思議で、とても素敵な小説だ。



「いるいないみらい」窪美澄

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「いるいない」は、子供のこと。

夫と二人の快適な生活に満足している主婦、妊活を始めたものの時間がないとあせる女性、子供嫌いな独身OLなど、子供をめぐる5つの物語からなっている。

サラリと読めて、つまらなくはない。ただ、どこか既視感がある。

窪美澄はわりと好きな作家でたいていの作品は読んでいるが、佐藤正午の「月の満ち欠け」に比べると、厚みとか豊かさにかけるというか。

「月の満ち欠け」が別格なんですかね。




「つみびと」山田詠美

「森瑤子の帽子」島崎今日子

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「つみびと」は実際に起きた事件をモチーフにしている。

2010年夏、若い母親がマンションの一室に幼い兄妹を置き去りにしたまま遊び歩き、幼子を死に至らしめた「大阪2児置き去り事件」

筆者の筆は母親にどこか優しいが、どんな背景があるにせよ私は共感も同情もできなかった。

灼熱の部屋の中で母親を待ち続け、飢えと渇きの末に死んでいった幼子の描写に胸が締めつけられる思いだった。


「森瑤子の帽子」

家族、作家仲間、友人、知人が森瑤子について語った話をまとめた評伝。

実をいうと、途中までしか読んでいない(^^;)

(読み終える前に返却期限がきてしまったため)

森瑤子のデビューは鮮烈だった。

女心の機微を描いて、多くの女性の共感を得た。

それは、たいていの主婦が陥る不安だったり、焦燥だったり、葛藤だったりする。

「妻であり母であること以外に何者でもない自分へのいら立ち」

「このまま老いていっていいのだろうかという不安」

私も森瑤子ワールドにどっぷりはまった一人だ。

肩パットの入った服、大きな帽子、真っ赤な口紅……。

都会的でゴージャスな佇まいにも、目を奪われた。

でも、作家の五木寛之さんは、こんなふうに語っている。

「ゴージャスでファッショナブルな恰好で現れてもしっくりこなかった。シベリアの農婦を思いだす。手首は太いし、身体もごでっとしていて、生活力があってたくましい。泥臭い野暮な人」

もう、五木さんったら~。

でも、けなしているのではなく、讃えているのだと思う。

また、借りてこようっと。

それから、少し前に朝井リョウの「死にがいを求めて生きているの」も読んだっけ。

感想は、長くなるので割愛!


明日から北海道へ行ってきます~。

美瑛で法事のあと、層雲峡に泊まるとか(予定は人任せ)


by masayama-chan | 2019-10-15 15:00 | 本だな | Comments(4)

Commented by クレオの母 at 2019-10-16 16:01 x
北海道、行ってらっしゃ~い✈️
実況中継をお待ちしています(^^♪

ご紹介の本、図書館に問い合わせてみます。

では、楽しい旅を🎶
Commented by としちゃん at 2019-10-16 17:56 x
たまたま私の今日のblogも「最近読んだ本」だったので、
笑ってしまいました。
とはいえ、内容はまるで傾向が違いますけどね。
マサさんの読まれた本の中で知っている作家は、佐藤正午と森瑤子さんくらいかな。
五木寛之の森さん評がおかしいわね。
朝井リョウは、どうも最後まで読めません。
まぁ、いろんな小説が存在するから、面白いですね。
Commented by masayama-chan at 2019-10-18 21:14
クレオの母さんへ(マサ)

北海道は涼しいというより、寒かったです。
でも、帰ってきたら東京も寒い!
あちらは紅葉が進んでいましたが、天気が悪くてちょっと残念でした。
Commented by masayama-chan at 2019-10-18 21:24
としちゃんへ(マサ)

五木さんでしたら、もう何を言っても許されちゃいますよね、
私も森瑤子に感じていた違和感を、「あ~そういうことだったのだ」と、妙に納得しました(;^ω^)

としちゃんとは、ほんとに読書傾向が違いますよね。
私は時代小説はほとんど読みませんが、先日まで読売新聞に掲載されていた浅田次郎の新聞小説に最後の最後で泣かされました。

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