「ひとよ」
2019年 11月 14日
「ひとよ」を観た。
「人よ」だと勝手に思っていたが、「一夜」だった。
「一夜」の出来事で、人生が大きく変わってしまった家族のものがたりだ。
土砂降りの雨の夜、タクシー会社を営む稲村家の母・こはる(田中裕子)は、夫を轢き殺した。
愛する3人の子供を、夫の激しい暴力から守るために……。
「これで、あんたたちは何にだってなれるし、自由になれる」と、母は言う。
そして、「自分が誇らしい」ときっぱりと言い切って、出頭する。
15年後の再会を約束して。
15年後、刑を終えたこはるは、約束どおり家に戻ってきた。
だが、子供たちの胸のうちは複雑だ。
確かに父親の暴力から逃れることはできたが、その代償に殺人者の子供という重い運命を負った。
事件が原因で、美容師になる夢をあきらめた長女・園子(松岡茉優)。
吃音で内気な長男・大樹(鈴木亮平)は、隠していた母親のことが妻にばれて、離婚の危機にある。
雑誌記者になった次男・雄二(佐藤健)は、彼でしか知りえない事件の真相を記事にする。
実家のタクシー会社がひどい嫌がらせを受けるのも、雄二が書いた記事のせい。
雄二にしてみれば、父親がいたときは暴力に耐えてさえいればよかったのに、あの一夜の出来事で人生が狂ってしまった。
「さんざん嫌な思いをしてきたんだから、メシのネタにして何が悪い!」
一方、母親のこはるは淡々としている。
悪びれることも、後悔を口にすることも、子供たちに謝ることもない。
「自分がしてきたことを疑ったら、子供たちが迷ってしまう」という。
無精ひげの佐藤健も、吃音で内向的な鈴木亮平も、ヤンキー?な松岡茉優も、みな役にピッタリはまってとてもいい。
でもこの映画の要は、なんといっても母親役の田中裕子でしょう。
夫を殺めた役なのに、清々しいほど凛としている。
そして、他の俳優にない「そこはかとないおかしさ」があって、こんなに重い内容なのに、ところどころで、「フッ」と笑ってしまうのだ。
by masayama-chan | 2019-11-14 20:24 | 映画三昧 | Comments(4)
他の俳優さん達も、魅力的(^^♪
立冬を過ぎ、どんどん短くなる昼間。
マサ様のおかげで贅沢な時間を持てました。
ありがとうございます。
秋も深まってきましたね。神代植物公園の散策も楽しくなる季節でしょうね~。
Tラ君のお誕生会(美味しそうなばあばさんのお料理とTラ君の虎姿!)お嬢様の「文春」出演、映画紹介などなど、
相変わらず楽しませて頂いています!
私も12日にマサさんと同じ年齢になりました!なのに、何の因果かこの日も仕事の続き、帰宅してプレゼントの宅配便が届いて初めて、そうか誕生日だった、と実感したのでした。これからも同級生として宜しくお願いしますね!
寒くなってきましたので、お身体大切にお過ごしください。
(かくいう私は、仕事と仕事の合間に風邪ひいているこの頃です。咳がしつこくて閉口します。が、少しずつ良くなっていますが。(;´д`)
田中裕子さんの真っ白な髪は、カツラか地毛か、と思いながら見ていました(^^;)
ヘンに若作りしないところが素敵です。
予告編を見ると、気になる映画が次から次へと出てくるんですよね。
チヒロさん、お久しぶりです。
目にみえるように、季節が進んでいますね。
遅ればせながら、お誕生日おめでとうございます。
同じ年になって嬉しいです(^-^)
同年代のチヒロさんが社会でバリバリ活躍されていることが、心強いというか、励まされます。そして、ちょっぴり羨ましい(;^ω^)
咳の具合は、いかがですか。
私も、昨日から喉がヒリヒリする感じで、風邪の前兆かもしれません。
お互い体調に気をつけて、寒い時期を乗り切りましょうね。