カテゴリ:映画三昧( 205 )   

七つの会議   

昨日は、地元の映画館で「七つの会議」を観た。
原作は池井戸潤の同名小説。
中堅電機メーカーを舞台に、企業の不祥事を巡って繰り広げられる男たちの熱いドラマだ。

主人公の八角に、野村萬斎。営業一課の万年係長で、重要な会議で居眠りするようなグウタラ社員だ。
もったいつけた大げさな演技に、最初は違和感ばかり。
こんな歌舞伎役者(狂言師か)みたいなサラリーマンは、さすがにいないよ(^_^;)

剛腕の営業部長に香川照之、やりての営業一課長に片岡愛之助。
アクの強い俳優が、続々とスクリーンに登場する。
歌舞伎役者並みの大げさな演技でないと、香川照之の凄みのある顔芝居には対抗出来ないのかもしれないね(^-^)

そういえば、何年か前にNHKでドラマ化されたものを観たことがある。
テレビで東山紀之が演じた主人公は、映画では及川光博が扮した軟弱な営業二課長(後に一課長)だったと思う。
落ちついた企業ドラマだった。

映画は大げさな演技にやり過ぎ感があるものの、劇場で観る分にはあれくらい派手な立ち回りのほうが満足感が得られるのかもしれない。
(時代劇みたいと言った人がいるが、私も御前会議の場で愛之助が社長(橋爪功)に飛びかかりそうになったときは、思わず「殿、殿中でござる」と叫びそうになった(^-^))

ラストでは、組織の論理に翻弄され続けた男たちが憐れに思えた。
特に、会社を去った香川と愛之助がね。


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by masayama-chan | 2019-02-06 14:04 | 映画三昧 | Comments(4)

日の名残り   

過去の名作を、全国の映画館(東宝シネマズ系が多い)で一年間にわたって上映する「午前十時の映画祭」

昨日は、シアタス調布で「日の名残り」を観た。

地味だが、とてもいい映画だった。


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原作は、ブッカー賞を受賞したカズオ・イシグロの同名小説。

舞台は、イギリス。ダーリントン伯爵邸。

お城のような広大な邸に、自分の一生を捧げた執事スティーブン(アンソニー・ホプキンス)の話である。

終戦から10年程過ぎた1956年の夏、スティーブンは自動車で旅に出る。

道中、過去を回想する。

主人であるダーリントン卿に忠実に仕え、使用人たちを取りまとめ、屋敷を取り仕切っていた輝ける日々。

そこには、叶うことがなかった女性との淡い恋もあった。

スティーブンは、執事としてストイックなまでに生きた。

メイド頭の賢明な女性ミス・ケントン(エマ・トンプソン)への秘めた思いは封印し、執事の仕事を全うした。

「サムライのよう」と評した人がいるが、私はサムライよりもっとストイックな気がする。

執事としてプロ中のプロであり続けるために、身を律し私心は断ち切った。

その姿勢は滑稽なほど見事である。

映画では、スティーブンとミス・ケントンの叶わなかった恋が叙情的に描かれているが、原作はどうなのだろう。

カズオ・イシグロの小説は読んだことはないが、彼の佇まいはとても好きである。

知的で謙虚でもの静かで、少しのハニカミとユーモアがある。

2017年ノーベル文学賞受賞で話題に上がった時、「そうだ。こういう人が私の理想だ」と思った次第(笑)

今年初めて観るにふさわしい名作だった。

あれ!?今年の初映画は「シュガーラッシュ」だったか(^^;


by masayama-chan | 2019-01-11 20:10 | 映画三昧 | Comments(6)

「シュガーラッシュ・オンライン」   

昨日は、Tラと2人でディズニー映画「シュガーラッシュ・オンライン」を観に行った。

年末にも2人で「妖怪ウォッチ」を観たけれど、とにかく映画館にでも行かないことには一日が持たない。


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「シュガーラッシュ」とは、ゲームセンターでよく目にするレースゲームのことである。

悪役面のラルフとキュートな女の子ヴァネロペは、ゲームの中の愛すべきキャラクター。

ある日、ゲーム機のハンドルが壊れてしまい、「シュガーラッシュ」は廃棄処分の危機に……。

この大ピンチを何とかしようと、ラルフとヴァネロペはインターネットの世界へ飛び出す。

2人の飛び込んだネットの世界には、「BuzzTube」という動画サイトがあれば、アナとエルサ、シンデレラ、白雪姫、人魚姫などのディズニー作品のプリンセスたちも顔を揃えている。

もう、なんでもありの世界だ。

そんな中でも、ラルフとヴァネロペの友情が見どころかな。

早く元の世界に戻って平穏に暮らしたいラルフと、刺激的なネットの世界でやってみたいと思い始めたヴァネロペ。

お互いを大切に思いながらも、目指す世界は違ってしまったのである。

ヴァネロペを安全な場所に置いて守ってあげたいラルフ。
でも、本当に彼女を大切に思うのなら本人の意思を尊重すべきか。

ラルフのヴァネロペを思う気持ちは、父親の深い愛情にも、恋人の切ない思いにも似ている(と思うが、深読みしすぎか・笑)

館内には就学前と思われる小さな子が多かったけど、内容はわかったかい?


5日(土)には、スキーから帰った娘家族が年賀に訪れた。

タイミングよく、兵庫に住む知人から松葉カニが送られてきた。

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「全部食ってやる!」

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by masayama-chan | 2019-01-08 21:09 | 映画三昧 | Comments(4)

今年観た映画   

今年映画館で観た映画を、時系列にあげてみよう。


1月 「彼女がその名を知らない鳥たち」

   「ビシランテ」

2月 「嘘を愛する女」

   「グレイテスト・ショーマン」

3月 「享年の冬、きみと別れ」

4月 「シェイプ・オブ・ウォーター」

   「北の桜守」

5月 「OH LUCY!」

   「ファントム・スレッド」

6月 「友罪」

   「終わった人」

   「万引き家族」

7月 「エヴァ」

8月 「ジェラシック・ワールド/炎の王国」

9月 「告白小説」

   「きみの鳥はうたえる」

   「リグレッション」

10月 「運命は踊る」

   「チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛」

11月 「ソフィーの選択」

   「鈴木家の嘘」

12月 「ボヘミアン・ラプソディ」


22作品。ひと月に2本といったところですね。

ちなみに、私の独断と偏見によるベスト3は、

「ファントム・スレッド」

「彼女がその名を知らない鳥たち」

「運命は踊る」

とはいえ、「グレイテスト・ショーマン」や「ボヘミアン・ラプソディ」も素晴らしかったし、観て損をしたという作品はひとつもありませんね。


明日は、Tラと2人で「妖怪ウォッチ」を観に行く予定。

これが、今年の映画納めでしょうか(;^ω^)


by masayama-chan | 2018-12-27 21:16 | 映画三昧 | Comments(4)

「ボヘミアン・ラプソディ」   

今日は、底冷えのする寒い一日。

予報では「日中は晴れ」だったのに、陽射しが感じられない。

大洗濯をしたのに、どうしてくれよう。

ところで、少し前になるが、近くの映画館で「ボヘミアン・ラプソディ」を観た。

伝説のロックバンド「クイーン」のボーカリスト・フレディ・マーキュリーの半生を描いた映画である。


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評判が高いので出かけたのだが、実は恥ずかしながら、私は「クイーン」を知らない。

メンバーとは年齢が近く同じ時代を生きていたにも関わらず、これほど有名なバンドを知らないとはどういうことだろう(自分で言うのもなんだが)

でも、「クイーン」や「フレディ」を全く知らなくても、十分に楽しめる映画である。

特にラスト20分ほど、20世紀最大のチャリティコンサート「ライブ・エイド」の映像には圧倒される。

涙が止まらない観客が続出、という報道もうなずける。

確かに、ライブのシーンは圧巻&感動ものだが、涙があふれるのは、たぶん観客がフレディの命がもう長くはないことを知っているからだ。

だから、フレディの命がけのパフォーマンスに涙が止まらない。

フェレディは性的マイノリティだった。

インド系移民という出自も、当時のイギリスではマイノリティだったろう。

容姿(歯が出ているとか(^^;))も含めて、華やかな栄光の裏でコンプレックスに苛まれた人生だったのかもしれない。

1991年、フレディはエイズによる気管支肺炎で45歳の若さでこの世を去った。

ドラマ以上にドラマチックな半生だった。


by masayama-chan | 2018-12-11 20:44 | 映画三昧 | Comments(2)

「鈴木家の嘘」   

水曜日、お茶の水の大学病院で検査を受けた帰り、新宿に寄って映画を観た。


「鈴木家の嘘」(新宿ピカデリー)

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引きこもりだった鈴木家の長男・浩一(加瀬亮)が、自室で首をつって死んだ。

それを見た母・悠子(腹日出子)は、ショックのあまり意識を失ってしまう。

四十九日を過ぎたころ、病院のベッドの上で目を覚ました悠子は、意識を失う直前の記憶を失くしていた。
浩一の名を口にする悠子に、長女の富美(木竜麻生)はとっさに言ってしまう。

「お兄ちゃん、ひきこもりやめてアルゼンチンで働いてる」

富美のついた嘘は、父親の幸男(岸部一徳)や悠子の弟(大森南朋)を巻き込んで増殖してく。

彼らの右往左往ぶりが、はたから見ればなんともユーモラスで笑える。

浩一を失った悲しみ、寂しさ、後悔、喪失感は、彼らの中で消えることはないだろう。

それでも日々の生活では、お腹もすくし、ふっと笑えることもある。

もがき苦しみ悲しみながらも、家族は生き続けるのだろう。


始まってすぐ、隣の客は席を立ってしまった。

いきなり首つりのシーンだものね。

でも、テーマは重くても、ほろ苦い笑いに包まれた心温まる映画だった。


by masayama-chan | 2018-11-30 20:36 | 映画三昧 | Comments(2)

「午前十時の映画祭9」   

過去の傑作映画を、全国の映画館(東宝シネマズ系が多い)で一年間にわたって上映する「午前十時の映画祭」

すでに9回目を迎えたそうで、ラインアップには選りすぐりの名作が並んでいる。

1作品の上映期間は2週間が基本だ。

昨日は、近くの映画館で「ソフィーの選択」を観た。

1982年制作の作品である。

もうスクリーンで観ることは諦めていたから、ラッキー~♪

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1947
年。ニューヨーク・ブルックリン。

南部から出てきた作家志望の青年スティンゴは、同じアパートの住人と親しくなる。

ソフィーというポーランド女性と、生物学者のネイサンという男。

ソフィーとネイサンは恋人同士だが、2人はどこか危うい雰囲気を纏っていた。

ソフィーの腕にはアウシュビッツ強制収容所で焼き付けられた囚人番号の烙印があった。

ネイサンは製剤会社に勤めているというが、その言動はときに常軌を逸していた。

ソフィーが、これまで誰にも語ることのなかった過去。

それは、アウシュビッツ強制収容所で自らが行った選択だ。

母親として、これほど残酷な選択があるだろうか。自分の身に置き換えることなど、恐すぎてできない。

悲惨な結末だが、これしかなかったのかもしれない。

生き続けるには、ソフィーの過去はあまりにも残酷で重すぎた。

ソフィーの選択は、観る側にとっても、精神状態のいいときでないと直視できない。

ソフィー役のメリル・ストリープは、この作品でアカデミー主演女優賞を受賞した。

若くて、まだ十分きれいだった(^^;

観客は10人ほどで、採算がとれるのか気になった。

でも、この企画(「午前十時の映画祭」)はずっと継続して欲しいなぁ。


by masayama-chan | 2018-11-07 18:55 | 映画三昧 | Comments(4)

「チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛」   

火曜日(9日)、新宿バルト9で「チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛」を観た。

久々の新宿バルト9。駅を出たものの、「はて?どっちへ行くんだっけ?」(笑)


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「チューリップ・バブル」に沸いた、
17世紀オランダ。

チューリップは投機の対象で、希少品種の球根は大金で取引された。

修道院で暮らす孤児のソフィアは、親子ほど年の離れた豪商コルネリスと結婚する。

コルネリスは優しく、裕福な暮らしに不満はないが、子供ができないことが悩みのタネだった。
コルネリスは跡継ぎを切望し、そのための結婚ともいえたから。

ある日、コルネリスは、夫婦の肖像画を貧しい無名画家ヤンに依頼する。

そして、ソフィアは若く情熱的なヤンと恋に落ちる。

ヤンはソフィアと生きるため、なけなしの金をはたいて希少なチューリップの球根に投資。

だが、バブルは崩壊。運命は皮肉な方向へ……。


タイトルからして、静かな文芸作品かと思ったが、予想外にドタバタ。

ヤンとの恋の成就のためとはいえ、死んだふりして棺桶に入るなんて(ネタばれか)、あり得なくない?(笑)

可哀そうなのは心やさしいコルネリス。
うまいことやったのは(意図せぬ棚ぼた)、コルネリス家の女使用人マリア。

まぁ観終わってみれば、大団円と言えなくもないか。



<余談>

映画館のエスカレーターに乗ると、眼下に都立新宿高校の屋上が見える。

最初、「こんなところに学校が」とビックリしたが、新宿高校なのだから新宿にあって当然ですよね(^-^;


by masayama-chan | 2018-10-12 15:59 | 映画三昧 | Comments(4)

「運命は踊る」   

昨日は、新宿武蔵野館で「運命は踊る」を観た。(このところ新宿武蔵野館ばっかりだ)

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テルアビブに暮らすミハエルとダフナ夫妻。

ある日、軍の役人がやってきて、夫妻に息子ヨナタンの戦死を知らせる。

ショックのあまり気を失うダフナ。必死に冷静さを装うミハエル。

感情をかみ殺し耐えるミハエルの姿が、痛々しく切迫感に溢れ息苦しいほど。

だが、しばらくして、戦死は誤報だったと分かる。

安堵するダフナとは対照的に、軍の役人の対応に怒りを爆発させるミハエル。

ヨナタンをすぐに帰還させるよう要求するのだった。


一方、息子ヨナタンが任務につく検問所。

ラクダがのんびりと歩き、戦場とは思えないのどかさだ。

ある日、若者たちが乗った車がやって来る。

いつもと変わらぬ取り調べのはずだった……。


ヨナタンを呼び戻すよう要求したミハエルの行動は、理解できる。

愛する息子を危険な場所にもはや置いておけないと思うのは、一度は戦死を告げられた親にしてみれば当然のことではないだろうか。

でも、それが逆に悲劇を呼んだ。


原題は、「フォックストロット」

ダンスのステップのこと。

「前へ前へ、右へ、ストップ。後ろへ後ろへ、左へ、ストップ」

ダンスのステップを踏めば、必ず元の場所に戻ってくる。

踏み出しても、結局スタート地点に戻ってしまうということか。

逃げても、運命からは逃れられないということか。

不条理劇を観ているよう。重い映画だった。



  新宿武蔵野館

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by masayama-chan | 2018-10-05 15:58 | 映画三昧 | Comments(4)

「リグレッション」   

このところ毎週のように映画館に足を運んでいるようだが、今日は新宿武蔵野館で「リグレッション」を観た。

「実話に基づく衝撃のサスペンス」

「恐怖が 謎を 深くする」等の文字が宣伝チラシに踊るが、いや~、怖かったのなんのって~。

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1990
年、アメリカ、ミネソタ。

刑事のブルース・ケナー(イーサン・ホーク)は、父親の虐待を告発した少女アンジェラ(エマ・ワトソン)の事件を担当することになる。

記憶がないにもかかわらず罪を認める父親、なにかを隠しているようなアンジェラ。

ブルースは、事件の真相究明を進めるうち、自身が恐ろしい闇に嵌まっていく。

悪魔崇拝者による儀式が次々と告発され、社会問題となった騒動に着想を得て作られた作品とか。

その儀式の、なんと恐ろしいこと、身の毛がよだつこと。

なんせ、〇〇〇(怖くて書けません)が生贄なんですもの(≧▽≦)

ラストは、想定外か?

いや、私は、そんなことじゃないかと思ってましたよ(;’’)

なんだか疲れた~。身を固くして観ていたせいでしょうか。



新宿武蔵野館

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by masayama-chan | 2018-09-20 20:51 | 映画三昧 | Comments(2)